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ダイアライザ選定 シャープ?ブロード?

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本日はダイアライザの選定についてお話ししようと思います。主にCEが選定・管理する病院が多いと思います。CEさんは特徴をしっかり掴んでおくといいと思います。

ダイアライザの機能分類

血液浄化器(中空糸)の機能分類2013より引用

いやーなんか難しいことが書いてありますね。要するにたくさんあります。
昔はβ2MGのクリアランス(除去性能)でⅠ型〜Ⅴ型まで規定されていました。
現在はβ2MGのクリアランスとアルブミンのふるい係数により分類されているイメージです。
ダイアライザの分類をざっくり書くと以下な感じですね。

ダイアライザ分類イメージ

ふるい係数とは

溶液の透過性を0〜1の値をとって表すもの。1に近づくほど透過しやすく、0は全く通らない。
つまり、上記機能分類表のa型よりもb型のほうがアルブミンを透過させる(抜ける)膜であると言えます。
ふるい係数(SC)は次式で定義されます。
SC = CF / CB
CF:濾液側(透析液側)溶質濃度
CB:血液側溶質濃度

シャープ?ブロード?

新しいダイアライザの説明で 「この膜はシャープな分画特性うんぬん」「この膜はブロードなのでうんぬんかんぬん」なんて言っている営業さんいますね。 要するに除去特性がSharp(キレがいい)かBload(幅が広い)と言ってるだけなんですね。横文字で言うとカッコいいですもんね。
以下のようなイメージです。

ダイアライザ分画特性イメージ Bload→Broadです、申し訳ありません(汗

シャープはβ2領域まできっちり抜けて、それ以上の分子は抜けないという特徴の膜になっています。逆にブロードは低分子蛋白領域までの抜けはシャープ膜ほどではないですが、Alb領域まで全域に除去特性を持つ膜といったイメージですね。

シャープとブロードの使い分け

ブロード膜は分画特性を見てもらえればわかる通り、Alb領域まで抜ける膜ですので、低栄養の患者さんには使っちゃいけません。栄養を積極的に取れる患者さんですと、Alb結合型尿毒素などの除去なども期待されるため、ブロード膜を使用してガンガン抜いていきましょう。
シャープな膜は、Albを抜きたくない低栄養患者さんや高齢患者さんにメインに使う方法でいきましょう。(低栄養を改善させたいのであれば積層型を考えましょうね!!)

まとめ

シャープとブロードを意識して、病院のダイアライザラインナップを検討しましょう。また、膜面積を大きくすることで、低分子蛋白より大きい物質のクリアランスは向上しますので、膜面積ラインナップも合わせて検討する必要がありますね。
病院によっては一番安く入るダイアライザを使っている、という場所もあります。でもそんな病院の事情で、低栄養患者のAlbを更に抜いちゃうような透析をしないために、基礎知識を付けて選定に携わってください。

  • この記事を書いた人

koch

CE Worksのkochです。全国の透析患者のみなさんや医療従事者のみなさんに、誰が見ても理解できる内容に拘って情報をお届けできるよう努力しています。 また、在宅透析支援も行っています。在宅透析の導入~管理まで、支援する環境が整っておりますので、お話だけでもさせて頂ければ幸いです。

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