臨床工学技士による血液透析業務支援。透析効率や栄養、在宅血液透析など透析にかかわる様々なことを発信していきます。訪問看護の立ち上げもご相談ください。

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在宅血液透析

在宅血液透析について

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大好きな在宅血液透析についてまとめておきます。医療従事者、患者さんともに未だに認知度の低い治療法ではありますが、間違いなく患者さんの生命予後に寄与し、また医療費を削減する国の方針とも合致した素晴らしい治療です。

在宅血液透析の現況

近年、在宅血液透析が認知されつつあり、患者数は増加しています。しかし地域格差が大きく、実施している施設のない県が存在し、県をまたいで管理病院に外来通院される方がいることも事実です。全国どこにいても在宅血液透析が実施できる環境にはまだほど遠いのが現状です。

日本透析医学会 我が国の慢性透析療法の現況2015より

在宅血液透析の実施条件

本人に強い希望があること
介助者の同意が得られること
教育訓練を受け、教育内容を理解できること
社会復帰の意思がある人
治療実施の上で問題になる合併症等がないこと
居宅に透析機器・医材を置くスペースが確保できること

在宅血液透析のメリット

通院時間が減り、ご自分、または家族との時間を増やせます(週3回4時間+待機時間+病院の往復でどれだけの時間を費やしていますか?)
透析不足における合併症の頻度が減ります
投薬量を減らせます
食事・飲水制限はほとんどありません(逆に低蛋白や低カリウム血症に注意が必要になります。もっと食べてと言われる患者さんも多いです)
災害時に病院透析と在宅透析の選択肢があるため、安心感もあります
透析時間や透析回数を柔軟にスケジュールすることができます(施設透析以上にHDPは必須です!!)

在宅血液透析のデメリット

病院の透析処方を守る限り安全性の高い治療ではありますが、事故もあり得ます
自己管理・自己責任であることを理解する必要があります
水道光熱費が上がります(現状の1.5倍程度)
介助者が必須であり、介助者の時間的・精神的負担があります
自己穿刺を始めとした病院の在宅血液透析実施訓練を受ける必要があります
透析機器・医療材料を置いておくスペースを確保する必要があります

在宅血液透析の普及を阻む原因の考察

在宅血液透析は患者を生命予後を良好にする素晴らしい治療です。しかし病院が在宅透析を導入するうえで、教育環境の構築・オンコール対応・定期メンテナンス対応など、通常の施設血液透析とは違ったシステム構築が必要となります。
病院が在宅血液透析をやらなければ、当然そのことは患者さんにも周知されず、また透析病院スタッフでさえも居宅にて血液透析を実施可能であることを知らないという現状が、在宅血液透析の普及を阻んでいます。

在宅血液透析普及に向けて

透析回数や透析時間を増やすことは患者さんの生命予後を良好にすることは間違いありません。しかし、保険の都合上、またベッド回転率の問題より施設透析で両者を大幅に増やすことは難しいです。

今後施設・患者さん両者への在宅血液透析の周知とともに、私たちの活動で導入するサポート体制を整えていきます。埼玉県にて協力してくれるメーカーさんとともに、病院への周知活動を始めたところです。

在宅血液透析を実施したい患者さん、医療従事者の方、ご自分の施設が在宅血液透析を実施していないからといって諦めていませんか?私たちがサポートする環境を整えておりますので、お気軽にメッセージ頂けるとありがたいです。

  • この記事を書いた人

koch

CE Worksのkochです。全国の透析患者のみなさんや医療従事者のみなさんに、誰が見ても理解できる内容に拘って情報をお届けできるよう努力しています。 また、在宅透析支援も行っています。在宅透析の導入~管理まで、支援する環境が整っておりますので、お話だけでもさせて頂ければ幸いです。

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